私の無線室

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    無線室改装しました。

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2020年8月

2020年8月31日 (月)

オヤジの仕事①

昨日のブログで書いた故人への供養を兼ね、故人の下で行った懐かしい仕事に

ついて話してみたい。オヤジが従事した仕事は大きく分けると、自動化機器の

制御盤部分の設計と製作、コンピューターのプログラムによるシステムの開発

それと、チタン酸カリウムと言う素材を様々な合成樹脂に練り込んだ複合材料

の開発だった。今回は、そんな中から複合材料の開発について書いてみたい。

この仕事は、故人となった当時の大阪工場長が役員会議から持ち帰った仕事だ。

当時、既にアスベストの代替品としてチタン酸カリのウィスカーは商品化され

ていた。ウィスカーとはネコの髭を意味する言葉で、見た目は白い粉末状だが

顕微鏡で見ると繊維状になった素材だ。アスペクト比が高いニューセラミック

は、面白い特性を持つモノの、価格が高く、容易にアスベストの替わりは出来

ない。正直その用途開発には苦労していた。そこで、樹脂との複合材料にして

川下作戦を展開する事になったのだが、当時はまだ海のモノとも山のモノとも

判らず、徳島・鳴門の両工場ともに生産の引き受けを拒んだ。そんな背景の中

こんな仕事、大阪工場しか出来んやろ、と言った男気から受けて来たのである。

急にやれ、と言われても混錬機など設備は何もない。奮闘はここから始まった。

Tismott

Tismo

2020年8月30日 (日)

大恩人が旅立つ

オヤジのもとに、昔の会社のOB会中止の案内状が届いた。同時に、オヤジに

とって重要なお方の旅立ちの知らせでもあった。今は無き大阪工場勤務時代に

工場長だったお方で、現在のオヤジがあるのは故人のお陰だ、と言っても過言

ではない。当時大阪工場は、旧大淀区(現中央区)中津にあって、注射液用の

アンプルを生産していた。工場は故人の指揮のもと何事も一つになり合理化を

目指した。「これ出来るか?」「やってみい!」「難しい事はええ、ポーンと

スイッチを押したら答えが出るようにせえ!」しか語らなかったような記憶が

あるが、何事にも理解を示し、仕事を任せてくれた。本社関係からの風向きが

悪い時には身を挺して庇ってくれ、功績はオヤジにくれた。退職後、勤続年数

の関係でOB会員としての資格をとやかく言われた際、いまでも化学品事業の

柱になっている製品開発に携わった当事者に、会員資格を与えなくてどうする

とオヤジを加えてくれたお方でもある。そんなお方の旅立ちは実に悲しく辛い。

しかし昭和と言う時代を、一生懸命駆け抜けた想い出は消えない。オヤジの中

では平成という時代を駆け抜けた際にも、同じようなタイプの工場長に出逢っ

ている。色々なことがあったが、ある意味幸せな会社勤めをしたかも知れない。

時の流れとともにアンプルの生産は無くなり、工場跡地も駐車場と化している。

何かまた、一つの時代が終わった気がする。今は故人のご冥福をお祈りしたい。

Ample

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2020年8月29日 (土)

アンプのゆとり

今日はオーディオについて、技術的な話しをしてみたい。オーディオの世界で

よく使われる単位に、アンプ装置の出力を表わすワット数がある。当然ながら

この数字が大きいほど大音量が出る訳だ。オヤジが持っていたオーディオ機器

などにも、実効出力55W+55Wなどと記されていた。これはステレオ式で

左右55Wずつ出力される事を表している。更には、70Wとか90Wなどと

謳っている機器も多いが、果たしてそんなにも大きな音が必要なのだろうか?

正直、家庭用のテレビやラジオなどは数ワット規格で、場合によれば1W以下

の機器も多い。実際ラジオで1Wの音を出すと「うるさい」と言われるだろう。

ところが、自宅で音楽を聴くだけだろうなのに、オーディオマニアは出力出力

と躍起になるのは何故だろう。それは「無歪増幅域」を求めているからである。

音楽などの信号を増幅すると、増幅度が上がれば上がるほど元の波形が歪んだ

り本来の音とは関係無い不必要なノイズまで増幅されてしまう。これは仕方が

ない事で「アンプ」の宿命だ。かつて真空管式アンプの時代は、この不都合が

比較的少なかった。従って、今もなおマニアに真空管アンプの人気が高いのは

この為である。メーカーは直線増幅に一番神経を使う事になるが、幸いアンプ

特性は、ボリウム目盛りが小さい低増幅の範囲では、歪やノイズが低いままで

元の音源を増幅できる特性が生れる。この範囲を普通に音楽などを聞く音量に

求めると、上限では不要だと思われるほど、音量には余裕を持っておくことが

必要になると言う訳だ。つまりエンジンのパワーにゆとりのある高級車と出力

一杯で走る軽自動車との差のようなものだ。やはり何事もゆとりが大切なのだ。

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Amptksi

2020年8月28日 (金)

被害者はどっち

ここに来て、徳島県の新型コロナウィルス感染者数の累計が120人を超えた。

気が付けば、四国4県の中で一番多くなっている。感染者が立ち寄った飲食店

の名前を知事が公表したニュースはワイドショーで全国区になり、全国知事会

の会長を務める徳島県知事の名は、より世間に知れ渡る結果となった。今回の

問題は賛否両論あるだろうが、オヤジは店名を公表する事には賛成だ。接触の

状況を把握するCOCOAや多くのアプリが公表方式を採用している。問題は

その事によって発生する風評被害の方で、だた単に感染者が立ち寄っただけの

飲食店が、立ち直れないほどの打撃を受けることが問題だ。この様なところに

オヤジが最も嫌いな徳島県人の気質がある。たとえ運悪く感染しても、本人が

禁を犯しての感染でない限り被害者であり、決して加害者ではない。単に陽性

になった者が立ち寄っただけで風評被害に悩まされるとしたら、イヤな気質だ。

当初は、感染者数が極めて少なかった事もあり、県外車への投石などがあった。

これは決して許される行為ではなく、県民を代表してお詫びをしたい気持ちだ。

明日は我が身!、何事においても相手方の気持ちを考えて行動するべきだろう。

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Tksmkc

Tsizkmn

2020年8月27日 (木)

さわれない機器

外に出ることの無い退屈な日々が続いているが、何かをしないと本当にダメな

人間になってしまう。これまで様々な趣味をやって来たオヤジでも、する事が

底をつく様になってしまっては本当に困ったモノだ。毎日空く缶ビールの本数

はいつの間にか増え、熱中症予防と言う言い訳のもとに、速足散歩に出掛ける

回数は少なくなった。パソコンや無線機も触る処は何処も無いし、有害ソフト

が付いて来るゲームで遊ぶ気にもなれない。時々仲間たちと会話するZOOM

ミーティングが唯一の楽しみになっている。そんな毎日をレポートする楽しい

記事が書ける訳もなく、過去の想い出に耽った様なネタでは、それでなくても

面白くないブログが、余計にダメになってしまう。そんなプレッシャーを日々

感じ、読者の方には申し訳なく思っているが、本当に「弾切れ鉄砲」は苦しい。

オヤジの一番の趣味を阻害しているのはコロナでも何でもなく、やはり機械類

が触れなくなった事が一番だ。電子機器が故障するとメーカー自体が、修理と

称してパーツを「交換」するようになった現在、素人が色々触れるハズが無い。

アマチュア無線、と言えども「技師」と言う名前が付き、アマチュア業務とは

の定義の中に「技術的研究の業務」を謳っている以上、機器に触る場所が無く

なってしまっては何の値打ちも無い。もはや法規だけで免許を与えれば良いの

かも知れない。実際にモールスが打てなくても、上級ハムの免許が与えられる

現在、オヤジが持つ資格も段々値打ちが下がって来た気がする。感電しながら

も機器の組立てに胸を膨らませた頃が懐かしいが、また回顧になってしまった。

Oldmsn

Newmsn

2020年8月26日 (水)

バーチャルな旅

自粛規制の毎日を過ごしているオヤジは、最近GoogleEarthなどの

地図アプリを利用したバーチャルな旅をしている。近年、道路を撮影して回る

カメラ隊は、これまで車では通れなかったような場所まで撮影してくれている

ので有り難い。ただ、時折画像が急に夏から冬に変ったり、どうしても止まり

たい場所で正確に止まらず、行き過ぎてしまう不都合があるのは辛抱が必要だ。

オヤジの場合、国内はもとより台湾や韓国、中国などにも行ってみるが比較的

秘密にしている処も多く、景色が出て来ない場所が有る。その点台湾はフリー

に何処にでも行けるので楽しい。ただ、街並みが大きく変わってしまっている

処もあって、目標物を見つけるのが大変だが、見つかった時の喜びはひとしお

である。やはり「継続は力なり」とはよく言ったモノで、リニューアルを除き

長い間お店などを維持するのは難しいようだ。オヤジがかつて住んだ事のある

アパートや下宿なども探してみるが、見つからない事も多い。就職した会社の

大阪工場や、オヤジが6年間管理をした兵庫県尼崎市にあった元社員寮なども

いまは広い空き地になっている。少々寂しい場合もあるが、反面想い出も多い。

景色を見ていると、パソコンの画面を目の前に広げることが出来るビュアー用

ゴーグルが欲しくなって来た。チョッとAmazonで調べてみたいオヤジだ。

Gglmap

Gglecar

Ngyamp

Vrggle

2020年8月25日 (火)

こだわったモノ

先日のオーディオ機器について話しの続きをしてみたい。当時オーディオ機器

に関しては、信仰宗教の信者の如く、アンプは〇〇社製でスピーカーはXX社

製でないと、などとユーザーが全員音響評論家のように講釈を言い合ったモノ

だった。オヤジはそいつが嫌いで、人が何と言おうが自分が気に入ったモノが

欲しかった。確かにデザインだけで買ったモノもあり、何を選んだらよいのか

分からなかったチューナーなどは、音響好きの大阪の叔父などに教えて貰った

が、アンプとスピーカーだけは店頭で聴いて選んだ。当時は、ショップの広い

スペースに多くのスピーカーやアンプを並べ、同じ音楽をスイッチで切り替え

て聴けたので容易に比較が出来たものだった。オヤジの好みは今思うと固めの

高音域の音がお気に入りだった様だ。オヤジのこだわりはレコードプレイヤー

のピックアップにもあり、こちらも聴き比べてみるとどうしても国産メーカー

の物では満足せず、米国SHURE社のM44-7、などを買った記憶がある。

オヤジの耳が良かったと言う訳ではなく、やはり当時の国産品は輸入品に勝て

ない品質だったのかも知れない。またある意味、舶来品に対してのあこがれが

あったのも否定できない。いずれにしろ、人が何と言おうが自分の好みの音が

最高だ。最近では、どれも同じようなデジタル音に妥協せざるを得ない環境に

なったが、まだ秋葉原や日本橋には一部マニアの店も残る。真空管式のアンプ

など目が飛び出るほどの高額だが、好きな人は集まって来る。そんなこだわり

の趣味に没頭していたあの頃は、この後にやってくる耐乏生活を知る由も無か

った。いずれにしても、一時期に夢中になれるモノが有ったのは、幸せである。

Spsicho

Rcdhri

Shm447

Picup

2020年8月24日 (月)

琴線に触れる曲

新型コロナウィルス感染拡大の中、今年も24時間テレビが終わった。新しい

スタイルの放送を余儀なくされ、昨年までとはチョットだけ様相が変わったが

番組の最後は例年通り「サライ」の大合唱で締めた。実はこのサライという曲

最近までオヤジは涙なしで聴くことが出来なかった。琴線に触れる、と言うの

か涙腺に触れると言うべきか、これまで24時間テレビの最後は大変であった。

人間は自身の人生を歌に重ねる部分があり、オヤジも例外ではなかったからだ。

サライが誕生したのは1992年の24時間テレビだった。番組中に加山雄三

さんと谷村新司さんが全国から寄せられた「愛」をテーマに作曲した曲である

が、この頃のオヤジは最も苦しい生活の真っ只中で、琴線はその歌詞にあった。

  ♬ 遠い夢すてきれずに故郷をすてた。穏やかな 春の陽射しが
    ゆれる
小さな駅舎 

この部分は、大手企業から夢を求めて転職した、意気揚々だったころとダブる。

オヤジが福井にやって来たのは、1987年(昭和62年)の季節は春だった。

  ♬ 恋をして恋に破れ眠れずに過ごす。アパートの 窓ガラス越し 
    見てた夜空の星。この街で 夢追うなら もう少し強くならなけりゃ
    時の流れに 負けてしまいそうで 

この歌詞はベンチャーに失敗し、最後は机を叩いて辞めたがどうやって家族を

喰わせて行こうか真剣に悩んでいた頃と重なる。リクルートは最後には年齢で

ダメになり、藁をも掴む思いで制御盤屋へ。しかし盤屋の給料では苦しかった。

こんな時、サライが生れた。時に平成4年、子育てが一番大変な時期であった。

極めつけは次の歌詞。反対を押し切り転職したオヤジには帰る場所は無かった。

  ♬ まぶたとじれば 浮かぶ景色が迷いながら いつか帰る 愛の故郷
    サクラ吹雪の サライの空へいつか帰る その時まで 夢はすてない

そんなオヤジだったが、今は想い出話として故郷でブログが書ける。あれから

オヤジの人生を変えた多くの人との出会いがあった。そんな人達に感謝である。

24htvlg

Styktag

24hedg

2020年8月23日 (日)

電話会社ズルい

電話会社は実にズルい。と言うよりやりかたがセコい。無料のキャンペーンに

勝手に参加させておいて、キャンペーンが終了した時にキャンセルしないまま

放置していると金額が加算されると言うヤツだ。しかも解約は、次の更新時期

である2年後までは出来ない仕組になっている。キャンペーンが終了の時期や

契約更新の時期などはついつい忘れてしまいがちで、更新する期間を逸しての

解約については、違約金が発生すると言うようなことが、そもそも気分が悪い。

いつでもどこでも「解約」は有りで、それが嫌なら解約されないようにしろ!

気が付かないまま更新時期をやり過ごしてくれれば儲けものと言うのはダメだ。

つまり忘れてしまうことを利用する商売だ。契約更新の時期や、キャンペーン

期間の案内をこまめに提供してくれているのなら、忘れてしまうのはこちらの

不手際だが、そんなサービスもしないまま必要なモノは自分で覚えておけ、と

いう態度は実に不愉快である。各社が鎬を削っている携帯電話業界、サービス

についてもう少し親切な会社が出て来てもよさそうだが、顧客は顧客で少しの

メリットを求めて乗り換えようとする。ある意味ではお相子合戦かもしれない。

Smtphn

Smphcpn

2020年8月22日 (土)

複雑な我が趣味

電波法の改正により、令和4年12月よりオヤジが持つアマチュア無線機器の

多くが使用できなくなってしまう。特にHF帯と言われる短波周波数で遠距離

通信用の古い機械が対象だ。正直なところ、こいつは極めて痛いが、よくよく

考えて見るとオヤジが持っている真空管中心の機械など、とっくの昔に現役を

引退していても不思議ではない機械で、ある意味諦めもつく。それほどまでに

大切にしてきた機械が使用できなくなる要因は、スプリアス規制によるモノだ。

スプリアスとは「不要波」のことで、本来発射されるメインの電波に付随して

どうしても僅かに発射されてしまう余分な電波のことだ。この規格を世界会議

で議決した数値内に抑えようとすると、旧来の無線機の多くが規格外になって

しまう、と言う訳だ。もちろんスプリアスを除去するフィルターなどを付加し

免許を受ける事は可能だが、その為に手間を掛け、多額の保証認定料を支払う

のなら、この際新しい機械で申請した方が良いという無線局は多い。オヤジは

と言うと、正直アンテナ次第だ。徳島に帰ったら実家の庭にアンテナタワーを

建て、モーターで世界に向けてアンテナを廻すのが夢だったが、まだしばらく

叶いそうにない。まだ完全に諦めた訳ではないが、新しい機械はそれが実現を

してからでも遅くない。しかしあと何年掛かるのかを考えると少し複雑である。

Nspras

Mymsnk01

Mymsnk02

Sprasoc