皆既月食を見る
12月10日は皆既月食があると聞き楽しみにしていたが、徳島市内は日が落ちても空は
厚い雲に覆われて月の変化を見る事は難しいと思われた。
しかし月食が始まる前から風が強くなり、ベランダに出て見ると雲は全く無くなっていた。
気温はグッと下がり観測には不向きな条件になったが、月はクッキリと姿を見せていた。
09時45分頃、月はその左下部分からゆっくりと、地球の陰に隠れて行った。
70年前、真珠湾攻撃が有った直後の12月10日なら日本人はとても空など眺める余裕
などなかっただろう...などと考えながらその後も定期的にベランダに立った。
月食が始まった頃には玄関側の廊下から見えていた月はその後建物の真上を経て更に
はベランダ側から見える様に移動した。 その間に地球の陰は月の大半を覆いつくしたが
真っ黒になってしまう事はなく火星の様に薄赤く輝いていたのが神秘的であった。
日食もそうであるが、古代の人達がこれを見たら、神話や不吉な天変地変に結びつける
のも仕方がないモノだと改めて宇宙の不思議を感じた次第である。
冬の一夜、童心にかえって70前とは違う平和な夜空を眺めたオヤジであった。
コメント