フラッシュロック方式
点滴のスタイルにも色々なモノがある事を今回の入院で知った。
理想的な点滴は投与のたびに静脈に注射針を刺せばよいのだろうが、今回の様に無数
の投与では静脈がいくらあっても足りない。普通は何日間か点滴針を静脈に刺した状態
で固定し、必要な時に薬剤だけ取り替える方法がとられるが投与に切れ目ができてしまう
と、針の中で血液が固まってしまうそうである。 この対策には2つの方法があった。
1つは維持薬の使用、もう1つはフラッシュロックと呼ばれる方法だ。
維持薬とは、針の中の血液が固まらない様に絶えず血管に送り込んでおく生理食塩水で
あり、治療的な効果はほとんど無い。
目的が目的だけに、半日か1日ぐらい掛けてほんの僅かずつゆっくりと滴下される。
血液が固まらないのは良いが、治療薬の投与が無くても管が外せないのが難点だ。
フラッシュロックは、ガスホースの「カチット」の様なモノで、取り外しが出来る方式だ。
現在、私はその方式で点滴をうけている。抗生剤は1回約30分で終わるので点滴をして
いない時間の方が圧倒的に長く、維持薬など使われたらたまったモノではない。
投与が終わるたびに接続口から生理食塩水を注射器で流し(フラッシュ)液に圧力を掛け
た状態でストッパーをロックするので、フラッシュロックと言う様だ。
しかし、この方式にも難点があった。 3日に1回、針の移動差し替えが定められていた。
ちょっと一服②
血栓を溶かすために投与された「ヘパリン」と言う点滴は、もの凄く繊細なモノである。
10ml の注射器のかたちで提供され、専用の機械にセットして使用する。
ここからが驚く。私の場合最小で何と1時間あたり、0.5ml を血管に入れる設定だった。
専用の機械が注射器のピストンを極々僅かずつ押し込んで行く仕組みになっている。
10ml の注射器を1回セットすると20時間ほど持つ計算になるが時間の巡り合わせ次第
で、夜中に目覚まし時計の様な液切れ報知ブザーが鳴るのだけは勘弁して欲しかった。
繊細な機械に似合わない高音量だが、たぶんナースコール代わりになるのだろう。
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