社員旅行の事情
肌に感じる気温や、触れる風の匂いで思い出す事がたくさんある。社員旅行も
その一つだったが、残念ながらこれは昔の事を思い出すだけで、そろそろだな
と言う楽しみは無くなった。中国出張も同じで、暑さ寒さが極めて厳しいので
訪中は春と秋が多かった。春は杏子や菜の花が満開の時季、秋は日本より一足
早い紅葉の頃だったが、これも無くなってしまった。やはりリタイヤをすると
老けるとか無気力になる、と言うのはこう言った当たり前だった仕事や楽しみ
が無くなってしまう事に原因があるのだろう。それにしても、最近の若い者は
どうして社員旅行に行きたがらないのだろう。仕事を離れてまで上司と関わる
のがイヤだ、と言うのが大方の意見だが、オヤジの場合長い会社生活で旅行中
まで上司風を吹かせるような上司には出会ったことがない。これは幸せだった
のかも知れないが、あの上司がこれだけ我々と同じ位置まで変われるのか、と
言う側面しか経験していない。やはりパワハラやセクハラが、クローズアップ
されて来ている現状を見ると、ある意味チョッとの辛抱が出ない者が増えたか
我々が当たり前に感じていた様な事が、許されなかったりストレスになったり
するのかも知れない。いずれにしろあんな楽しい旅行を拒否するのが解らない。
許されるのなら、昔の会社の社員旅行に費用の負担をしても行きたいオヤジだ。