深夜の追い返し
金曜日の22時ごろ、家内の携帯電話が鳴った。着信音で娘からだと判ったが
どうも様子が変だ。突然、家内の驚きの声が響いた。現在、大鳴門橋を渡って
徳島県に入った、という。しかも、大阪に住む長女と次女の二世帯が全員乗車
しているらしい。先日、長女一家が8人乗りの大きな車に買い替えたが、この
シチュエーションを想定しての事だったのだろう。これまでも娘たちには何の
前触れもない「サプライズ訪問」を受け、その度に嬉しい想いもしたが、今回
は、時期が時期だけに素直に喜べない。長女にすれば、今一番かわいい時期の
孫たちを一目見せたい、と思って来てくれたのは有り難いが、なにさま時期が
悪過ぎる。前から来ることが判っていて、夫婦の趣味ゴミを片付けておいても
乞食屋敷のようになってしまうのに不意打ちでは寝る場所も無く、3密必至だ。
何よりこれまでお互い逢わずに頑張ったのに、場合によれば一瞬でムダになる。
彼らが感染しているとは思いたくないが、無症状の感染者も多い大阪の住民だ
けにオヤジとしてはやはり今は怖い。どうも若い者は、自分は罹らないモノと
思っている様で行動が甘すぎる。深夜だったが、とりあえず近くのホテルでも
予約してやろう、と色々探したが、それなりに観光客が来ている様で当日では
どこも満室だった。そこで今回オヤジは心を鬼にし、彼らにUターンを命じた。
孫たちと過ごしたくない訳はなかったが、今回はオヤジが悪者になった。結局
深夜レストランで食事をしただけで帰って行った。少々後味の悪さは残ったが
オヤジはこれで正解だと思っている。若い者には、まだオヤジたちの恐怖心と
いうモノが解らないのだろうが、これぐらい用心していて丁度良いのである。
罹ったら死に直結する年齢、こんな時がやって来るとは、本当に思わなかった
が、まぎれもない事実だ。しかし、本当に孫たちと過ごせる日はいつ来るのか。
オヤジさんの気持ち良く理解します、ほんと吾輩でも同じ、子供の気持ちもよく分かるよ、親の顔も見て孫も見てもらいたいし、みんな気持ちは通じているから、またいずれ一族が会える日が早く来ますように。
投稿: 東尋坊 | 2020年7月27日 (月) 22:01