少子高齢化の影
いま、徳島の街は各地で秋祭りが真っ盛りだ。こうしてブログを書いていても
窓の外から太鼓の音が聞こえて来る。下を見ると、ご神体のだんじりが大勢の
お世話役と一緒に練り歩く姿を見る事が出来るが、その様相はオヤジが子供の
頃と比べると大きく様変わりした。かつては若い衆らが担いでいた、ご神体を
乗せた神輿には大きな車が取り付けられ、いまは大勢のお年寄りが引いている。
ちょうさ、と呼ばれる太鼓台は無くなり、大太鼓が1つトラックに乗せられて
いるだけだ。昔は少年が何人も一緒に「ちょうさ」の上で小太鼓を叩いていた。
それをまた大勢の若い衆たちが、お神輿のように担いで練り歩いたものだった。
これが今の日本の姿なのか、と思うと実に感慨深いモノがある。太鼓台に乗る
少年たちが集まらないだけでなく、そもそも若い衆が居ない、と言う。こんな
時代が来るとは、全く想像していなかった。本当に寂しい限りである。寂しい
と言えば、オヤジの実家の氏神様のお祭りが11月2日と3日にあるが、ここ
最近この大祭と、徳島市が開催する「阿波たぬき祭り」がバッティングする。
それでなくても年々寂しくなって行くお祭り、市のイベントと重なったのでは
全国の「寅さん」たちはみんな「たぬき祭り」の方に行ってしまい、ますます
寂しい大祭になる。秋の大イベントのハズの「大祭」だが、こんなところにも
少子高齢化の影が、覆って来ていることを感じずにはいられないオヤジである。