その手があるか
オヤジには、まだあきらめていない夢がある。 歳を重ねて行くうちに、段々と 実現
が難しくなって来ているのは事実だが、それは「アンテナタワー」の建設だ。
最近、ARDFに熱が入り、本来の「無線」から離れている様に見えるかも知れない
が、決してそうではない。 オヤジがやりたい形の「無線」が出来ないため、辛抱して
いるだけなのだ。 オヤジがやりたい無線のスタイルは、DX(遠距離通信)である。
つまり、世界中の珍しい局と交信する事なのだが、そのためにはアンテナが要る。
その アンテナを保持するには、しっかりしたアンテナタワーが必要になる訳である。
仕事の関係でこれまでずっと借家住まいをして来たため、この夢が実現することは
なかったが、唯一徳島に帰ったら、と言う希望は残されていた。 その唯一の望みが
長い年月を経て難しくなって来たのだ。 夢を描いた当初は、自分で 2メートルの穴
を掘り、基台を埋め終わった頃にタイムリーに生コンを呼んで、と計画をしていたが
今となっては業者にお願いしないと出来ないだろうし、春日井からの応援も難しい。
夢の実現に向けて、貯金までして来たのに残念である。 そんな時、朗報が入った。
官公庁からの払い下げで、消防自動車(はしご車)が売りに出されている、と言う。
しかも、それは福井市との事。 またここでも福井とオヤジの縁を感じてしまう。
価格は125万円、救急車なら5万円からあると言う。 もともとオヤジは、アンテナの
ポールが、ボタン1つで伸び縮みする、「放送中継車」が欲しかったが、はしご車で
あれば、動くアンテナタワーで申し分ない。 赤色回転等と、サイレンを取り外して売
りに出されるとの事で、その他の規制は特にないそうだ。 手に入ったとしても、移動
運用が中心になるだろうが、夢は叶う事になる。 こんな手があったとは、思いもし
なかったが、近々オヤジの駐車場に、「はしご車」が停まる事になるかも知れない。