京都の秋
紅葉を見に京都へ出掛けた。
例年は家内と一緒に出掛けるが、今年は太り過ぎからか膝を痛め長時間の歩行が困難で
あるとの理由で断念したので、会社の仲間と二人で出かけた。
JR高槻駅から阪急京都線に乗り換えて桂駅まで向かい、更に嵐山線に乗り換えて阪急の
嵐山駅に到着した。 茨木からさほど離れていない距離ではあるが自宅を出る時と比べる
と気温は少し下がっている様である。 駅を降りて先ずは人の多さに驚いた。
渡月橋は片側通行で、まさに牛歩戦術の時の様な歩みになって、なかなか前に進めない。
北に向かう流れの一団から抜け出す迄およそ30分ぐらは掛かっただろうか?
昼食迄にはまだ少し時間があったので先ず私達は嵯峨野の有名寺の中で最も北西にある
「化野念仏寺」に向かう事にした。 途中、「落柿舎」を見て、更に20分ほど歩いて到着。
化野(あだしの)念仏寺は数多くの無縁仏さんをお祀りしている事で有名なお寺である。
夜に石仏の頭にロウソクを灯す「千灯供養」はテレビなどでもよく見掛ける。
正直紅葉の方は、既に苔むす地面に落ちたモノも多かったがそこは京都、木々の多さから
今が盛りと真っ赤に燃える枝葉もあり、思わず感嘆の声を上げてしまう景観であった。
念仏寺を出る頃、ちょうどいい時間になったので、目的の食事処へ向かう事にした。
毎年、この時ぐらいは京都らしい食事をしたいと京料理のお弁当を出すお店に決めている。
今年も綺麗なお弁当を、お昼からビール付きで戴く事が出来た。 健康に感謝である。
食後は、常寂光寺 ・ 祇王寺 ・ 二尊院と廻り、お寺による微妙な紅葉の違いを鑑賞した。
更に、少し離れた大覚寺にも足を向けた。 大覚寺は建家内の回廊散策が出来るお寺だ。
暴れん坊将軍などの時代劇のロケにも利用されており、テレビ画面を通じて馴染みの場所
も多い。 今回はちょうどイベントで、十二単など平安衣装をまとった人を境内のあちこちで
見掛けた。 大覚寺の景観とマッチし、「絵」になる事から観光客のカメラの的になっていた。
確かに「大沢の池」での船遊びの風景などは、平安絵巻を見ている様で風流な感じだ。
お天気にも恵まれ、秋の京都を十分に楽しんだ一日であった。