中国新茶を飲む
夏も近づく八十八夜と言って、日本では立春から数えて88日目ぐらいが新茶を摘む頃とされて
いるが、中国茶の新茶は日本と比べると店頭に並ぶのが約2ヶ月ぐらい早い様な気がする。
3月の訪中時には、土産店には既に「新茶」のラベルが貼られたお茶が並んでいた。
寒いイメージのある中国で、日本より早くにお茶の新芽が芽吹くのかが、いつも疑問ではあるが
間違いなく「新茶」と表示されたモノを、早くから見かけるのは事実である。
中国では一般的に「烏龍茶」が飲まれていると言うイメージがあるが、一部の地域を除いて全体
的には日本と同じ「緑茶」の方が多い。 出張中、訪問先や飲食店でも烏龍茶が出ることは殆ど
無い。 たまには烏龍茶が飲みたくなっても「没有」(無い)と言われる事が多いのである。
もちろん緑茶も烏龍茶も同じお茶の葉から造られ、発酵させていないお茶が緑茶であり、発酵の
度合いによって烏龍茶や紅茶になって行く事は、ご存じだと思うが、やはり手間が掛かっている
だけ、彼らにとっては烏龍茶は「高貴品」なのかも知れない。
事実、中国では「茶葉」・「酒」・「煙草」の嗜好品の価格は信じられない程のピンキリ価格である。
前置きが長くなったが、本日はオリンピック年の新緑茶を、ゆっくりと味わって見る事にした。
中国にも煎茶の作法があるようだが、難しい事はさておいて中国で多くの人に飲まれている方法
を、ご紹介したい。
① 緑茶にも多くの種類があり、産地によって自慢のシノギを削り合っている。
② 茶葉は日本の手揉み葉とは少し違っているが、烏龍茶の様な縮み葉では無い。
③ 先ず、約スプーン一杯の茶葉を胴長の耐熱ガラスコップ(湯飲みでも可)に入れる。
④ 直接ポットの熱湯(沸騰直後)を茶葉の上からコップ一杯に注ぐ。
⑤ 最初、茶葉の大半が表面に浮き上がるが、しばらく放置すると徐々に底に沈んで行く。
⑥ 茶葉が全て底に沈んだ頃が、温度的にも、お茶の出頃も最適になっている様である。
日本の緑茶とは少し違う、中国緑茶(チャイニーズティー)を是非味わっていただきたい。