私の無線室

  • 28. AT-230
    無線室改装しました。

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2008年2月

2008年2月29日 (金)

隠れたる名所

私の会社の工場は福井県の三国町にある。

三国町と言って、皆さん1番に思いつく事は、「越前カニ」と「東尋坊」である。

確かにこの2つは全国的には、あまりにも有名であるが、私はあえて三国の隠れた名所である

「三国龍翔館」を紹介したい。 日本海と三国の町を一望できる高台に、昭和56年11月に開館

された「龍翔館」は、とても印象的な建物である。 原型は、明治12年に建てられた龍翔小学校

を模してオランダ人技師によりデザインされた、五層八角の奇抜なスタイルである。

館内は、三国の自然とあけぼの、三国湊の発展史、三国の近代文学や暮らしの3分野に分かれ

三国の自然、港町「三国」の賑わいの歴史、民俗、文学などを紹介する貴重な資料が数多く展示

されている。 特に北前船を中心として栄えた「三国湊」の歴史を知るには絶好の資料館である。

北陸の小さな街にもこの様な立派な歴史を伝える資料館があることは誇らしい。

東尋坊観光や、カニ食いツアーで三国を訪れた方は、是非とも立ち寄られる事をお薦めしたい。

なお、「龍翔館」の ホームページアドレスはhttp://www.ryusyokan.jp/exhibit2.html である。

Ryusyokan01 Ryusyokan02 Ryusyokan03 三国「龍翔館」と三国湊

2008年2月12日 (火)

なばなの里への旅

3連休を利用し、昔からの友人夫妻と夫婦2組で、三重県の「なばなの里」に行って来た。

日頃の精進が良いのか出発日の前日は大雪、帰って来た翌日は雨と言う悪天候であったが

旅行中の2日間は、暖かくて穏やかな陽気であり、とても良い旅になった。 

昨年末に、私の叔父が「なばなの里」にツアーで行き、感動するから是非行ってみると良いとの

案内をもらっていた事もあり、今回旅をしてみた。

「なばなの里」は、揖斐・長良と木曽の2つの河口間の洲に作られたテーマパークであり、場所

は長島温泉のすぐ近くにある。 

本来は草木の花が咲いて美しい公園、と言うのが売りであるが、この時期は花も少なく集客は

見込めない。 そこで考え出されたのが冬の目玉、「ウインターイルミネーション」である。

広大な園内の一部をLEDでライトアップし、その美しさは一見の価値があるとの評判である。

このイベントは3月2日迄で、花の少ない時期の集客手段としては、良いアイデアであると思う。

叔父からも神戸の「ルミナリエ」よりも素晴らしかったとの感想を聞いて、ルミナリエの体験も無い

私の期待はより高まった。

当日は名神高速道路を通り、大垣インターから一般道を経て、現地には14時頃に到着した。

Nabana01 Nabana02 Nabana03 Nabana04

入園してみると、人は意外に少なく、余裕でベコニアの花が咲き乱れた温室などを廻った。

Nabana05 Nabana06 Nabana07 Nabana08

夕食は園内の中華料理のレストランを予約していたが、予約の時間は16時しか取れなかった。

結果、この事が後になって幸いする事になるのだが、その時は知るよしもなかった。

早めの夕食を済ませて、満腹でレストランを出る時にビックリ、何とレストラン前は、最後尾では

数時間は待つ事を覚悟しなくてはならない程の長蛇の列になっていたのである。 

ちょうど日没の頃になり、レストランだけではなく園内全体が、いつの間に入園したのか不思議

に思うほど、凄まじい数の人々で混雑し合っていた。     

後は「えべっさん」の境内状態であり、仲間同士はぐれない様に列に混じって人の流れに続いた。

しばらく歩いたところで、文章では表現しきれない程の美しい空間に導かれた。

Nabana10 Nabana11 Nabana13 Nabana14

異次元へのトンネルと、異次元の川を空想させる様な光のファンタジー、とでも表現しておこう。

「これは値打ちがある!」 と言うのが正直な感想であり、いくつかデジカメで写真も撮って来た

が、人間の目が記憶した画像とは、ほど遠いモノであると思われる。

Nabana15 Nabana16 Nabana17

その美しさを堪能して18時半頃には「なばなの里」を後にしたが、この様な場所がこれほどまでに

混雑するとは凄いの一言である。 閉園の時間は21時、帰り道で見た、まだまだ続いて来園して

来る車の渋滞は、数キロ先まで延々と続いていた。

2008年2月 9日 (土)

移動運用車に変身

ローカル局の刺激を受け、移動運用に目覚めた私は、冬間でも実行出来る最良の手段としては

自家用車内での運用であると考え、ポンコツマイカーの変身に着手する事にした。

Mycar

私の車は、車載用FM機はフロント下部に着脱出来る様にしているが、少し大型のオールモード

機などを取り付ける場所は無い。

移動運用するとなれば、同行するフレンド局の機器も加わり、かなりのスペースが必要になる。

また、機器を設置する場所だけではなく、メモを取ったり、業務日誌用のパソコンを操作する為

の机になる様な機能も考えなくてはならない。 

更に、我々オペレータが、無理なく座る事の出来る場所も必要である。

マイカーを眺めながら、どの様にしたものかと、あれこれ思案を繰り返した。

結果、後部座席の背もたれ上部と、後部座席上部の2つのスペースを利用して、着脱可能な棚

を組み立てる事にし、メジャー片手に寸法取りに入った。

Head01 Head02 Keisoku

何しろ、車を無線室のままにしておく訳には行かず、簡単に取り付け、簡単に取り外せる仕様は

釘やビスは使わない様な仕組みで考えた。 

幸い、マイカーは後部のトランクと室内が解放になっている為、後部座席のヘッドレストを抜いて

その上に板を置けば、ちょうどいい棚になる。 次にその棚を、後部座席上のもう1つの棚が受け

止める2段構えにし、下の棚は机機能として利用出来る様にした。 我ながら良く考えたと思う。

日曜大工用品店で適当な木板を見つけ、必要寸法に裁断して貰って帰宅、組み付けに入った。

Setting01 Setting02 Setting03 Setting04

結果は予想以上にうまく行き、マイカーの後部座席上が立派な機器設置場所に変身した。

次に我々がオペレートするスペースの検討に入った。 

先ずは前部座席のヘッドレストを外して、座席を一杯に前に引いてから、背もたれを後部座席側

に倒した。 平らではないが、十分にあぐらをかける程のスペースが生まれた。

また、前部のシートを一杯に前に引いてから、背もたれを逆に前の方に起こせば、後部座席との

間に適当なスペースが出来るので、ここに入るほどの小椅子を置く事も可能である。

この場合は、起こした前部シートの背もたれの裏側が、小椅子の背もたれとして利用できる。

Seat01 Seat02

これで、冬間も運用出来る、移動無線室の完成である。 出動が待ち遠しい。 

2008年2月 5日 (火)

無線機の調整②

無線機は同じ機種名であってもグレード別に仕様が違い、当然価格も違うのだと思っていた。

ところが、1つの機種の図面を見ていた時、どのグレードもその仕様には大きな差はなくて、特に

電波の出力部分は、ほとんどが最高機種の規格に合わせた仕様で造られていてグレード別に

その出力を、それぞれに終段部で制御調節しているだけらしい、と言う事が解った。

この推測により、制御部分を見つけ出して解除し、パワーアップさせるべく挑戦を開始した。

挑戦する機種はKENWOOD社のTS-790、今回はその時のレポートを書いてみました。

Ts790

 

 

 ← KENWOOD TS-790 

先ずは本体のビスを外して底面のフタを開け、続いて上面のフタを開ける。

本体の底面は受信部、上面は送信部になっている。

Rx_side Tx_side

 

 

左(底側):受信部  右(上側):送信部 

次に、スピーカーが取り付けられている送信側のシールド部分の取り付けビスを外し、シールド

の鉄板をゆっくり開けると、核心部である送信用の終段増幅回路が姿をあらわした。

左側が430MHz帯、右側が144MHz帯の終段増幅回路である。   

Tx_final_01 Tx_final_02 Tx_final_03

               430MHz帯     144MHz帯

図面と見比べて、出力を制御していると思われる部分を捜す。

ありました、ありました、黄色のドライブ(励振)調整用の半固定抵抗が......

現物を確認後、調整時の高周波による影響を防ぐため、再びシールドを取り付けネジ止めした。

さあ、いよいよ調整に入る。 ダミー抵抗仕様のパワー計を取り付けてスタートである。

Ajst_01 Ajst_02 Powermeter

送信に切り替え、パワー計を見ながら、調整用ドライバーで半固定抵抗を少しずつ回して行く。

パワー計の針はドンドンと上がって行く。 最終的には予想どおり、同機の最高グレード機種と

同じ出力が144MHz帯と430MHz帯、両方の周波数で得られた。 

これで資格に合った空中線電力の機器にグレードアップした事になる。 大成功であった。

今回、調整した機器は、たまたま出力の制御と言う方法でグレード分けされていたが、数多い

無線機器の中には、個別の仕様になっていて調整が出来ない機器もある事を付け加えたい。

最後に、この調整に使用した、ダミーロード型のパワー計は、我が無線の師匠 JA2EQ 加藤

OMに数十年前に頂戴した、師匠の貴重な自作品である事を特記したい。

2008年2月 4日 (月)

無線機の調整①

私は、そこそこ古い時代の無線機を、いくつか持っている。

先のブログ「最近の電子機器」でも述べたように、昔の機器には詳細な回路図が付いていた。

先日その1つである、KENWOOD社のTS-790の図面を眺めていた時、ふと不思議な事に

気付いた。  

Kairozu_01

Torisetsu_01

 アマチュア無線には資格が必要であり、その資格

 に応じて発射する電波の出力にも違いがある。

 当然の事ながら上級の資格を取得すれば出力も                    

大きなモノが許可される。

一方、販売されている機器も、同じ機種名であっても、資格に応じた形で仕様が違っている。

通常は機種番号の末尾のアルファベットで、その種類が判別出来る様になっている。

購入者は自分の資格に合った仕様の機器を購入する事になる訳である。

話は戻るが、私の中では上級用のハイパワー機に使用されている、終段の出力用の半導体

(モジュール)と初級用のそれとは、当然の事ながら別の仕様になっていると思っていた。

しかし、マニュアルと回路図を眺めていて解った事は、各グレードの出力用半導体はいずれの

出力のモノも全てに同じモノが使用されていると言う事実であった。

この事から、容易に推測される事は、この機種はどのグレードも仕様は全てに同じモノであって

最上級機の仕様に合わせて造られており、水道の蛇口で、水量を調整する様に、グレード別に

電波の出力を、それぞれ制御しているだけの様である、と言う事であった。

私が、この機器を購入した時は価格の都合もあり、資格よりも低い出力のグレードを選んだ。

この上は早速に、出力が制御されている部分を見つけ出し、パワーアップに挑戦する事にして

再び図面との「にらめっこ」 に入った。  < つづく >