徳島探訪記①(脇町)
休みを利用し、徳島探訪の旅に出掛けた。
徳島生まれの私でも、子供の頃遠足などで行ったところ以外は知らない場所も多い。
そこで時間を見つけては家内と一緒に近場を中心とした小旅行をして行く事にした。
私が子供の頃は県内を結ぶ道路は整備がされていなくて何処に行くにも時間が掛かった
モノであるが、最近は四国4県を結ぶ高速道路も出来て主要な地域を短時間で結ぶ。
今回は初めて「徳島自動車道」を利用して、市内から吉野川沿いを西に走って見ることに
した。 まずは「土成(どなり)」インターで降りて北に向かった。
この地は昔は板野郡土成町と呼ばれ、かつての総理大臣「三木武夫」氏の出身地だ。
現在は市町村合併で「阿波市土成町」となっている。
吉野川の支流沿いに車を進めると、気温は30℃を切って肌に触れる風が涼しく感じる。
ちょうど昼時になったので、御所(ごしょ)と言う場所で「たらいうどん」を食べる事にした。
たらいうどんは「松乃家」と言う店が有名であるが、ちょうど閉店日で、他の店に入った。
どの店もだいたいそうであるが、清流が流れる河原端で、木の「たらい」に入れて出される
うどんをすするのが名物である。 人数によれば行水が出来るぐらいの「大たらい」で出さ
れるので、どちらかと言うと少人数よりも大勢で行く方が面白くて話のタネになる。
今回は2人前だけなので、風呂桶より少し大きめの檜の桶に入れられて出て来た。
讃岐うどんとは、またひと味違う感じで、結構美味しかった。
しかし夏休みが終わったせいか、昼時だと言うのに大広間に私達2人だけでは寂しい。
食後再び土成インターから徳島自動車道で美馬市の「脇町」まで向かった。
ここは「うだつ(卯建)」の町並が保存されている事で近年話題になっている場所である。
「うだつ」とは火災の際、隣からの延焼を防ぐ目的で商家の軒先に建てられた防火壁の事
である。このうだつが建てられない様な甲斐性無しの事を昔から「うだつの上がらない奴」
と言われる様に、その語源にもなっている。
倉敷の美観地区と同じ様に、徳島にもこの様な町並が保存されているのは嬉しいモノだ。
うだつの町並の近くには山田洋次監督、西田俊行さん主演の松竹映画「虹をつかむ男」の
舞台となった脇町劇場「オデオン座」も、市指定文化財として一般公開されている。
この様な小さな街でも全国的に有名な処があり、これから近場の小旅行が楽しみである。
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